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老後の生きがい対策あるいは学校の部活、友達や仲間との交流を持ちたいなど理由はそれぞれあれど、歌を歌いたいという共通の目的で集まった仲間たちと過ごす時間はとても楽しいものです。特に歌はおなかの底から声を出してエネルギーをそこへ集中させていくものですから気持ちも良いですし、ストレス発散もしくは感情解放にも効果的です。そのようなわけで街に1つは合唱クラブが作られてきました。
プロとしての活躍となると試験をうけなければならないとか、ある程度のレベルを要求されるとか大変な事もありますが、アマチュア団体ならうまい下手は関係なくみんなで楽しめれば良いのですから、気軽に参加できます。不思議なもので人が大勢集まって結束ができてくると家族のようなまとまりができあがるのと同時に、その団体独特の雰囲気もできてくるものです。当然ながら相性の問題も出てきますし人間関係の複雑さも出てきます。1人だけ秀でた者がいても全体の心がまとまっていなければ決して良い合唱はできません。
そういう意味ではある程度の団体選別がそこに生まれてくるのは仕方ない事です。実際、日本全国には年代に関係なく多種多様な演奏団体が作られています。一般的にオペラハウスやなにかしらの放送局、あるいは音楽関連会社所属の団体などはプロの団体ですが、大半はアマチュアであり民間人あるいは音楽学校の学生達の集まりです。アマチュアと言いつつも予算がある団体はプロの音楽家を雇用して高度なテクニックを学んでいるところも多いです。協議会主催の合唱コンクールも年に何回か開催されて、お互いの練習の成果を大勢の聴衆を前に発表するのが楽しみという愛好家もいます。楽しく続けるためにも適切なグループを選ぶ事が重要になってきます。オススメは同年代のメンバーがそろっているグループです。
声楽を含めて音楽を専門に勉強してきたならプロの団体に加入してプロとして歌っていきたいと願うのは自然です。日本でオペラハウスは数少ないのですが、音楽学校や放送局あるいはレコード会社など音楽関連会社が作っているプロの合唱団もありますから、募集をしていれば積極的に応募してみる事をオススメします。実際、歌が好きという人の中にはポップスやポピュラーミュージックのようにプロ歌手として単独で舞台に立ちスターダムにのし上がる若者もいますが、グループに所属して歌いたいという人も多いものです。
特にオペラなどに興味があるなら団体に所属して英才教育を受けながら舞台に立つ方が活躍の場が広がるのは確かです。基本的に音譜が読めるのはもちろんですが、チームワークも重要視される事から団長との面接を求められる事もあります。参加費もかかるでしょうし、グループ独特の雰囲気や目指す方向性というものもありますから自分の気持ちにあったところを選ぶのが一番です。どういった人が指揮者にいるのかを確認して直接話をしていくなかで疑問に思う事や不安に思う事は何でも確認してみる事も重要です。
活動予定日や時間および参加条件などが自分の状況にあっていなければ継続は難しいですから、そこも自分の状況に沿っているかどうかという事も考えておくべきでしょう。特に年齢制限がないのであれば中高年やシニアでも受け入れてもらえる可能性は高いのですが、あまりに若年のグループにぽつんと1人だけ違う年齢だと気にする人もいるでしょうから、団体の年齢層なども確認しておくと良いでしょう。もちろん、練習の頻度やレベルも重要です。
プロの声楽家として合唱団デビューをするなら、指揮者や団長にどのような人がいてグループのレベルが全国的にはどの程度のものなのかなど、気にしておいた方が良いポイントは多数あります。しかし、アマチュアで楽しく歌いたいのであれば、雰囲気の良いところや同じような年齢層がそろっている地域の社会人グループを探すと良いでしょう。
チラシ広告や自治体の広報などに案内が載っている事がありますし、社会人向けの生きがい教室などを探すとママさんコーラスのようなものも見つける事ができます。そういった場合もどのような人が指揮者としてついているかは意外と重要です。というのは、過剰に向上思考の強い指揮者や世話人がいると練習がきつくなる事や休みもなく練習にかり出されるといった事もあります。自分が楽しめないのでは続きません。
アマチュアコーラスであっても歌のお祭りや大会が年に1~2度開かれており、全県から多種多様なグループが集まってきます。アマチュアと言いつつ大変レベルが高いものもあり刺激を受けますから、大会などに積極的に参加したいのであれば、そういった団体を選ぶのも良いでしょう。プロとして本格的にコーラス団体への加入を考える場合も、練習の内容が自分の声の性質や目指す方向性に合っているのかどうかは体験してみないとわからない部分がありますから、最初に体験入団を通して確認することが重要です。
当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」