バイオリンの先生になるためには?3つのポイント

バイオリンの先生になるためのポイント

バイオリンの先生になるには、資格やコンクールの受賞歴が必要なのでしょうか。

バイオリンの先生を目指す人は少なくないと思いますが、どんなにバイオリンが上手くても職業として成り立つとは限りません。バイオリンの先生として収入を得るには、誰にでも分かるように教える技術や音楽の基礎的な能力、コミュニケーション能力も大切なのです。

今回は、音楽教室だからこそいえる「バイオリンの先生になるための方法やバイオリンの演奏力以外に鍛えておくべきポイント」を、噛み砕いてご紹介します。バイオリンの先生について少しでも興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

バイオリンの先生になるための方法は主に3つ


バイオリンの先生は、主に3つの種類に分けることができます。

  1. 音楽教室のバイオリンの講師
  2. バイオリン教室の開業
  3. バイオリンのオンライン講師

先生の種類によって、メリット・デメリットも変わります。
それぞれについて詳しくご紹介します。

1. 音楽教室のバイオリンの講師


1つ目の方法は、音楽教室の先生になる方法です。インターネットで検索すれば、バイオリンの先生の求人が見つかるでしょう。
音楽教室の講師の募集では、「音楽大学卒業等」というように、音楽大学や専門学校を卒業している人が対象になることが多いです。ほとんどの場合、面接では課題曲などの実技が課せられるでしょう。
音楽系の学校を卒業している人は、音楽教室のバイオリン講師を目指しやすいかもしれません。



<メリット>
・定期的なレッスンになるため、比較的収入が安定しやすい

<デメリット>
・時給が高くないため、高収入になりにくい


2. バイオリン教室の開業


2つ目の方法は、バイオリン教室を開業する方法です。音楽教室に所属する場合とは違い、自身で先生になる場合は卒業歴などの必要はありません。
しかし、音楽大学卒業やコンクール受賞歴などの実績があれば信用につながりやすく、教室が軌道に乗りやすいかもしれません。また、バイオリンの技術以外にも教室を運営する知識が必要になります。


<メリット>
・資格や学歴が必要ない

<デメリット>
・1人で全て運営しなければならない
・防音設備など初期費用が必要になることがある
・集客が難しい

3. バイオリンのオンライン講師


3つ目の方法は、自分でオンライン講師を始める方法です。自宅から指導するので生徒を呼ぶ必要がありません。YoutubeやSNSを使って全国に発信できるため、比較的集客しやすいといえるでしょう。

<メリット>
・自宅から指導できる
・発信をしてすぐに始められる

<デメリット>
・1人で全て運営しなければならない

バイオリンの先生になるために押さえたい3つのポイント


これからバイオリンの先生になりたい方のために、押さえておくべきポイントをご紹介します。必要なポイントは以下の3つです。

  1. 音楽大学や音楽短期大学を卒業している方がよい
  2. 高度な演奏技術・基礎力が必要
  3. 演奏が上手=人に教えることが上手いとは限らない

バイオリンの先生になるには、演奏が上手なだけでは足りません。それぞれについて詳しく見ていきます。

1. 音楽大学や音楽短期大学を卒業している方がよい


バイオリンの先生になるために、音楽大学や音楽短期大学、専門学校を出ていることは絶対に必要という訳ではありません。しかし、とくに自分で教室をする場合、生徒や保護者から卒業校を聞かれることもあるでしょう。
大手の音楽教室では、音楽大学などの卒業を条件にしている教室も少なくありません。音楽系の大学や専門学校を卒業しているに越したことはないといえます。

また、コンクールの受賞歴は必ず必要な訳ではありませんが、受賞歴は自分の実績です。バイオリンの先生としての評価にはつながるでしょう。

2. 高度な演奏技術・基礎力が必要


バイオリンを生徒に教えるためには、高い演奏能力が必要です。明確な基準はありませんが、最低限、生徒との実力差が一定以上離れていることを求められます。生徒にすぐ追いつかれてしまうようでは、教えられることがなくなってしまうでしょう。

ほかにも、バイオリンの技術だけではなく音楽の基礎的な知識や有効な練習方法も知っておくことで、よりよいレッスンをすることができます。
生徒がうまく弾けなかったり、壁にぶつかってしまうこともあるでしょう。そんなときこそ解決方法を教えたり、道筋を立ててあげたりすることが必要です。なぜできないのか立ち止まって考え、生徒を上達に導いてあげなければいけません。音楽の基礎知識はもちろん、さまざまな指導法など、幅広い知識が求められるでしょう。

3. 演奏が上手=人に教えることが上手いとは限らない


演奏が上手くて、難しい楽曲を弾くことができても、人に噛み砕いて教えられなければ先生は向いていないかもしれません。演奏が上手いことと、人に教えられることはまったく違う能力です。わかりやすい説明や尊敬される演奏をして、生徒の目標となれるようにしましょう。
そのほか、生徒に「良い先生」と思ってもらうことも必要です。明るい性格や人に好かれやすい雰囲気など、自分自身のことを客観視してみましょう。

バイオリンの先生になるには技術と幅広い知識が必要です


バイオリンの先生になるには、人に教えられるだけの技術があり、幅広い知識があることが求められます。
バイオリンを上手に演奏できることと、人に教えられることは全く別の技術です。生徒が考えていること、知りたがっていること、分からないことを理解してしっかり説明できるようになれば、よいバイオリンの先生になれるでしょう。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

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