本格的な音楽教室でピアノを習うために知っておきたいこと

ピアノ教室

音楽教室でピアノを習おう

ピアノを子供に習わせる親は今も昔も多く存在します。教養のため、子供が好きそうだから、親御さんご自身が習っていたから等、理由はそれぞれですが、せっかく習うのであれば、基礎からきちんと教えてくれる音楽教室がおすすめです。

基礎から習わせれば確かなものが身につくので、もし受験などがきっかけで一時的に離れてしまったり、また部活等で忙しかったり、興味が違う方面に行ってしまったりして、残念ながらやめることになったとしても、いずれはまた復活できます。例えば、受験のために中学生でやめてしまっても、高校生あるいは大学生になってからでも、社会人になってからでも復活は可能です。指や心が習った音楽を覚えていてくれるので、練習をすれば次第に弾けるようになります。

楽器の音は人の心を和ませることができ、時には心の代弁者にもなり、音楽は人の心の奥深くに届くメッセージを送る大切な役割があると言えるでしょう。うまくなるまでには長い道のりがあり努力も必要ですが、そうするだけの価値があります。音楽を通じて努力をすることも身につきますし、美しいものの本質が分かる情操性を育みます。こういったことは人の心を豊かにし、人とのコミュニケーションにも役立ちます。それは、音楽自体がコミュニケーションだからです。

特にピアノは歌の伴奏をはじめ、どんな楽器とも調和する音色を持っています。子供のうちから音楽と楽器に触れることで良い感性が身につきます。こういった習い事は親が子供にしてあげられる最大の贈り物だと言えるでしょう。

ピアノを習う際に必要なこと

ピアノを習うとなると何が必要でしょうか。楽器はもちろんですが、親御さんの心構えが必要です。一般的に、本格的な音楽教室の先生はそれなりの経歴もありますし、優秀な数々の生徒さんを指導した経験も豊富な方が多く存在します。だからと言って任せっきりではいけません。親としてやらなければならないことがあります。それは日々の練習の管理です。

音楽教室のレッスンはたいてい週に1回くらいなので、1週間のうち6日は家での練習ということになります。それを充実した中身の濃いものにしなければいけません。練習を継続していくことは努力を必要とするので、音楽教室でのレッスンを受ける前に親としてある程度の覚悟が必要になります。それが子供の上達にもつながります。

練習自体は地味なものです。大抵は先生が練習方法を教えてくれますから、それにしたがって家でやらせます。例えば、いつも間違えてしまう箇所を取り出して10回、片手ずつで10回、リズムを変えた練習、ゆっくり弾く練習といったことを家ですることになります。こういった練習はコンクールや発表会という華やかな舞台に立つ場合も同じです。小さいうちはなるべく親が管理してやらせましょう。成長するにつれて徐々に手を離し、自主性を尊重するようにします。

自覚のある子は自分できちんとするようになりますが、自覚の足りない子はまだ親が見てあげる必要があります。ただし、個人差や個性の違いによって親に見てほしくてさぼる、練習に干渉されるのを嫌がる等、様々な事情が出てくる可能性がありますから、その都度親として最良の策で対応しましょう。こうした親子のコミュニケーションが子供を成長させます。ピアノはおたがいの成長のためのツールととらえても良いでしょう。

音楽教室を選ぶには

音楽教室を選ぶにはどうしたら良いでしょうか。それはその目的によります。本格的にピアノを習わせたいと思った場合、将来、音楽の道に進ませたいと考えている場合は特に慎重に教室を選びましょう。優秀な講師陣が売りの教室だと、講師のプロフィールが詳細に書かれていることも多くあります。中には有名ピアニストとして活躍中の人を講師として迎え入れている音楽教室もあります。こうしたところはかなり本格的な音楽教室ですから、本腰を入れて子供にピアノを習わせたいとお考えの親御さんはこういった教室で体験レッスンを経験されるのもおすすめです。

最近は多くの教室で体験レッスンを取り入れていますので、複数の教室で体験レッスンを受け、子供にどこがいいか考えさせるという親御さんもいらっしゃるようですが、小さな子供にとってはどこがいいか判断するのは難しいものです。先生が優しかったとか、レッスンが楽しかった等ということぐらいが、子供にとっての判断材料ですから、それを頼りに教室を決めるというのも不安なものです。

最終的には親が決めることをおすすめします。あらかじめ、インターネットなどでチェックして、ある程度希望に合った教室を絞り込み、その上で体験レッスンを受けましょう。体験レッスンが楽しければ、体験後入会という運びになることが多いようです。ニーズに応じた良い音楽教室を選ぶと子供の成長ぶりがよく分かり、親子共々長く楽しめるので、慎重に探してみましょう。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

音楽教育のススメ(幻冬舎)