ピアノ演奏の人口が増加している理由とは

ピアノを引いている写真

ピアノの歴史と変遷

楽器には大きく分けて弦楽器と打楽器、そして管楽器がありますが、ピアノはそのうちどの楽器に属しているかご存知でしょうか。弦楽器とはヴァイオリンやヴィオラなどに代表される弦に刺激を与え、その振動で音を奏でる楽器です。打楽器は最も古くから存在するとされている楽器を打ったり弾いたりこすったりすることで音を奏でる楽器で、木琴やシンバルなどに代表されます。管楽器はトランペットやクラリネットなど管状の楽器に息を吹き込み、空気を振動させることで音を奏でる楽器です。

基本的にはそれぞれ明確に分類されますが、ピアノは特殊な楽器で、広い意味で鍵盤を弾いて音を鳴らすという意味では打楽器、鍵盤から伸びている弦を響かせることで音を鳴らすという意味では弦楽器の特性を持っています。ピアノが生まれる前段階にあった楽器としてはダルシマーやチェンバロというものがあります。それぞれ弦を小さい槌で打って音を出す、鍵盤を叩いてそこに取り付けられた爪で弦をはじいて音を出します。こうした楽器が発展し、弦や構造の変遷を遂げながら全体の形がピアノに近づいていきました。

原型となった楽器は主導ではなくハンマー仕掛けで弦を打って鳴らすという楽器です。音の強弱を出せるチェンバロという意味を持つ「クラヴィチェン・コル・ピアノ・エ・フォルテ」という名で、現在ではこれを短くして「ピアノ」という名になったとされています。このピアノフォルテは少しずつ改良を加えられ、1800年頃には当初5オクターブほどであった音域を徐々に増大させていきました。

その後もピアノを楽しむ人口が増えていき、様々な音楽が作曲され、多くの人々に楽しまれる楽器となります。

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幅広い世代に親しまれる楽器

日本での楽器普及率に関する調べでは、日本のピアノ人口は200万人とされています。その内訳は子供が8割を占めており、子供のお稽古事としてピアノを習っているご家庭も多くなっています。子供の習い事には様々なジャンルのものがありますが、水泳や近年国際化の影響で大幅に増加してきた英会話教室などと並んで非常に高い人気を誇っています。音楽は情操教育にも良いとされているため、子供のころから楽器に親しんでもらおうと考える場合に選ばれることが多いと言えるでしょう。その理由としてあげられるのが、楽器の中でも比較的演奏人口が多いという点で、土地柄に関係なく教室などが見つけやすいという利点があります。

経済産業省が行なった調査によると、2011年時点で年間販売台数は44,159台となっています。2003年頃からほぼ横ばい状態を続けており、常に一定の需要を保っていると言えます。広く一般的に知られるピアノだけではなく、電子オルガンやキーボードなども含めると年間販売台数はさらに増加します。

ただし、これらは似て非なるものと言えます。先述したようにピアノというのは鍵盤を弾き、張られた弦を響かせることで音を鳴らす仕組みになっています。そのため、鍵盤を弾く際のタッチの強さによって表現される音が全く異なってきます。その一方で電子オルガンやキーボードなどは基本的に一定の音が出る仕組みになっています。近年では電子オルガンなどでもできる限り本物のピアノに近い音を表現できるようにと様々な研究や開発がされていますが、本質的にピアノの音を表現するという考えであれば全く別物です。ピアノにもグランドやアップライトなどの種類がありますが、これらの中でも音が全く異なってくるのも特徴です。

それぞれで演奏している人口は異なりますが、子供から大人まで幅広く親しまれている楽器です。大人の方でも趣味として始める方も多く、比較的容易に始められ、また奥が深いという点が愛される秘訣と言えるでしょう。

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様々な楽曲を弾くことができるのが魅力

古くから親しまれてきたピアノですが、長い歴史の中で様々な協奏曲の作曲がなされています。そうして作曲されてきた音楽は現代でもクラシック音楽として多くの方に愛され続けています。

しかしもちろんそれだけではなく、近年増えているのが自分の好きな曲を弾けるようになりたいからとピアノを始める方です。長年弾き続けられてき曲はもちろんですが、映画の主題歌や挿入歌、J-POPなどの楽譜が広く普及し、本屋などでも手軽な値段で販売されています。そうした楽譜を元に練習する方や、教室に通って習う方など多くいます。

弦楽器で人気のあるヴァイオリンや管楽器の中でも有名なトランペットなどとの大きな違いは、1台で幅広い音域をカバーできるという点です。幅広い音域をカバーできるということはその分多くの曲を弾くことができるということでもあります。高めの曲であっても低めの曲であっても好きな曲を弾くことができることからも多くの曲で楽しめるという点で演奏人口が増加しているという傾向もあります。

基礎からしっかり学ぶことで技術を習得し、自らの力でも多くの曲を弾くことができるようになります。初めて楽器を始めるという方にも長く楽しめる楽器です。

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