チェロ講師になるために、募集を探す際に必要なこと

音楽講師になるには

音大や芸大の音楽科に通う学生さんの中には、将来講師として生徒に音楽を教えたいと考える人がいることでしょう。以前音楽をやっていた、楽器の経験があるといった方で、その経験を活かした仕事に就きたい、転職したいと考えている人もいるのではないでしょうか。その他、これから子供に音楽を習わせたいと考える親御さんで、音楽を仕事として食べていく方法の1つとして、音楽講師はどのような仕事なのか知りたいという人にも、音楽講師になるためのプロセスを紹介します。

大まかにわけて、音楽講師には3つの種類があります。1つ目は、中学校や高校の音楽の先生になる方法です。この場合は教員免許が必要になるので、音大の教育課程プログラムを取得する、もしくは教育大学で音楽教育を専攻するというプロセスが必要になります。

2つ目は、楽器店や音楽教室の先生になる方法です。楽器店に就職するか、講師として週に何日かレッスンの時間のみ派遣されるケースがあります。3つ目は、独立開業して生徒を募集する方法です。

教員を目指す方法以外であれば、音楽講師は特別な資格を必要としない職業です。しかし、ピアノやチェロなど特にクラシック音楽を専門に教えている音楽教室では、音楽の基礎知識や楽器を演奏する高い技術を求められることが多いため、募集の条件に音大もしくは芸大の音楽科卒を必須にしているところが多く見られます。

教室の中には独自の試験や条件を設けているところもあるので、音楽講師を目指すのであれば、きちんとした指導を受けられる音大や芸大に進んでおくことが最初に必要となってきます。音大や芸大卒ではない人でも、演奏経験や指導経験などが考慮されるケースもあるので、学歴について条件が無い場合は講師を募集している教室に問い合わせてみましょう。

チェロ講師になるには

チェロは音域が広く、アンサンブルでは他の楽器を支える音をつくり、ソロでは美しいメロディーを奏でる事ができる楽器です。チェロのレッスンを受けることができる音楽教室もあり、基本的な演奏方法や美しい音の出し方などを指導するチェロ講師を募集している教室も見られます。

チェロ講師として活動するには、音楽教室の講師募集に応募し、生徒を持つ方法が多く見られます。ピアノやバイオリンに比べて講師の募集数は少なめですが、定期的に講師を探している教室もあるので、まずは求人が出ていないか確認してみましょう。インターネットで各教室の講師募集ページを探す方法の他、大手の求人サイト、転職サイトなどに登録して探す方法もあります。

採用に関する条件や試験内容は各教室によって様々です。音大もしくは大学の音楽科卒業が必須のところもあれば、学歴不問のところもあります。週に最低何日レッスンができるか、土日のレッスンは可能かなどの条件もありますが、兼業可能なところもあるので他の仕事とかけもちを考えている人でも仕事を探しやすいでしょう。

試験では実技として指定された課題曲の演奏の他、自由曲の演奏や当日その場で初見の課題を出されて演奏してもらうところなどがあります。筆記試験があるところでは、音楽の基礎知識や志望動機などの作文を課せられます。

また、演奏の技術だけでなく、生徒さんとのコミュニケーションが必要な音楽講師の仕事では、その人の人間性や講師としての適性も判断されるため面接が重要視されています。まずは音楽教室のホームページや求人サイトなどを使ってチェロ講師を募集している教室を探してみましょう。

講師になるのに必要なこと

チェロ講師になるために技術や知識はもちろん大切ですが、生徒さん一人一人と向き合い、それぞれに合わせた指導をすることが仕事です。講師として働くには相手のことを理解して意思疎通ができるコミュニケーション能力が重要になってきます。

レッスンでは生徒さんのモチベーションを維持したりやる気を出させるのも講師の仕事に入ります。そのため、音楽講師に向いている人は、明るく多少機嫌が悪くてもそれを表に出さずにコントロールできること、生徒さんの課題や問題点を素早く見つけて指導できること、会話を楽しめることなどが条件に挙げられます。

また、時間を決めてレッスンを行っている為、時間にルーズな人には向いていません。生徒さんと良好な関係を築きつつ、しっかりとした指導が行える人が求められています。

音楽講師として、中身だけでなく見た目も気にする教室は多いです。清潔感の無い服装や、乱暴な行動は講師としてふさわしくないため、面接を受ける際にはきちんとした服装で臨みましょう。教室によっては髪の毛が明るすぎる人を断るところもあります。社会人として最低限の常識を守るようにして面接に挑みましょう。

音楽講師は男性よりも女性の方が割合の多い職業です。レッスンを受ける女性の中には男性からの指導をお断りする人もいるため、男性は肩身が狭いかもしれません。しかし、生徒さんにとって講師の第一印象は非常に重要です。男性は清潔感を保ち、社会人としての常識を持って真摯な対応を心掛けて、面接に挑むと良いでしょう。まずは講師を募集している教室を探し、問い合わせをしてみましょう。

当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」

音楽教育のススメ(幻冬舎)