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音楽科や芸術科音楽コースが設置されている高校(以下音高とします)は各地に点在していますが、数が少なく倍率が非常に高いのが現状です。東京には有名な音大が集中し、その大学の付属高校を目指す方も多く、それらに入学する為の受験戦争が熾烈な物になる事は言うまでもありません。お子さんが音高への進学を自ら望む、両親がお子さんを音高に進学させたいなどきっかけは様々だと思いますが、音高受験には相当な覚悟と対策が必要です。
まず、本人が音楽を続けられそうかという事が一番大事です。音高には選りすぐりの講師が在籍し、日々のレッスンの質は高いですが、練習量も膨大な物になります。お子さんが本気で音楽をやりたいのかを見極め、本人の意志の強さや実力が伴っているようであれば、音高、音大とやりぬいていけるでしょう。音高受験においては、生き残る為には本人の力だけはなく、心強いサポーターが欲しいところです。その手段の一つとして音楽教室が挙げられます。
音楽教室を運営しているのは大手と個人に分かれますが、個人がおすすめです。理由としては、個人運営はそれぞれの教室により個性が強く出るからです。その個性にも様々な物がありますが、質の高いレッスンを追及する事に特化した、個人の音楽教室も多数存在します。そういった教室は、勿論選りすぐった講師を雇い、加えて、プロ育成を念頭に置いた個人教室では、専用のコースを用意している事もあります。事前にインターネットなどで口コミや在籍している講師、開講しているコースを確認し、教室の特徴が今求めている物と合っているかどうかを重点に置いて個人教室を探しましょう。音高受験を念頭に置いている人は、やはりプロ育成に特化した個人教室を探すと良いでしょう。
業界問わず、著名人の中には小さい頃から長く師事してきた師の存在がある事も多く、著名人がインタビューを受ける際「コーチのお陰でここまで来る事が出来ました」と言う場面を目にする事がよく見られます。そのコーチは個人教室出身の人が多いと言われています。理由としては、元々最前線で活動していたプロが引退し、今後身の振り方をどうして行こうかと考えた時に、若手の育成を行っていきたいと考え、個人教室を開講するといったケースが多いからです。プロが開講した個人教室は、大抵強い個性を持った教室が多いです。自らの経験に基づき、より効果的かつ特徴的な訓練を行っていて、実際に成果を出した受講生を多く輩出し、TVの特集で取り上げられる事も多々あります。
大手の音楽教室のメリットも勿論多くありますが、個人教室のメリットは、やはり教室によって特徴の違ったレッスンを受けられる事が一番に挙げられます。そしてマニュアルにとらわれず、柔軟性のあるレッスンを行えるというのも個人教室の強みです。中には、受講している人が目指そうと考えていた音高と同じ高校、大学を卒業している講師がいたという事も少なくありません。OBから直接指導を受けられるというのは音高受験に置いて大変有利です。勿論目指している学校の知識も持ち合わせながら、音高受験を念頭に置いたレッスンを受けられます。
東京の音高受験は相当厳しい物となります。その中で生涯に置いて師と呼べる人物に出会う事は音高受験も含め、これからの音楽活動において助けになる事は間違いないでしょう。
音高受験においては勿論、音楽業界のプロとして生き残って行くには、素質や才能が必要とされます。特に幼児期においては、音楽だけにとどまらず、一番知識を吸収しやすい時期だと言われています。お子さんの素質や才能を伸ばしていく方法として、楽器に触れさせる事を多くの方々が考えます。しかし楽器に触れるよりも、まず基礎的な部分を育てて行く事が有効です。特に絶対音感はできるだけ早い時期に始めることで習得する事をおすすめしています。絶対音感があるのとないのとでは、成長してからの楽器演奏や、知識の吸収の早さが大きく違います。小さい内にしか育てる事の出来ない、素質や才能を育てて行く事を考えた方が、長い目で見るとお子さんの音楽分野の成長において効果的です。
加えてお勧めしたいのが、遊びの要素を取り入れた集団での音楽教育です。皆で歌を唄う、音楽を聴く、音楽を使った遊び、リズム遊びなど、音楽面の訓練と共に協調性を育てるといった物が一般的です。このようなものは大手の宣伝でもよく目にしますが、個人教室ではより音楽面に特化したレッスンを行っているところも存在します。例としては少人数制を採用し、より一人ひとりに目が届き、子どもの特徴をよく把握した上でレッスンを行うなど、大手との差別化を図っているところが存在します。こういった遊びの要素を取り入れたレッスンはお子さん達が進んでやりたがる事も多く、人気のコースとして知られています。
当教室主宰の著書「音楽教育のススメ(幻冬舎)」